漁船の絵

アラン・シリトーという作家の書いた小説、「長距離ランナーの孤独」。
この小説は俺の人生に多大な影響をおよぼした。
読んだのは高校生の時。大好きなポール・ウェラーが"好きな小説"にあげていたので読んだ。
感化院の少年が、トップで走っていたマラソンレースをゴール目前で試合放棄するという話。
その内容に痺れた。
”走らされているレース”に高校時代の生活を、
そして、”ゴール目前で試合を捨てる少年”に自分自身を重ね合わせた。
もっともあの頃の俺は、最後尾をゆっくりと歩いていたか、
もしくは逆方向に向かって走っていたにすぎないのだけれどね・・・。

新潮文庫から出ている「長距離走者の孤独」に一緒に収録されている話で、「漁船の絵」という話がある。
実は高校時代の俺はこの「漁船の絵」が大好きだった。そして30すぎた今でもこの作品が大好きだ。
男女間のセリフのやりとりがすばらしい。
男の呟きがすばらしい。
書き出しがすばらしい。ラストがすばらしい。
俺もいつかこんな話を書きたいなって思う。
当時はジャックダニエルを「マズイなー、でもキースが飲んでるからなー」
と思ってストレートで飲みながら、この漁船の絵を読んでいた。

  • 高校時代の3大男泣き作品-

レコード:トム・ウェイツ 土曜日の午後
映画:ヴィム・ヴェンダース パリ・テキサス
そして小説は「漁船の絵」だ。