読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ダウト 


4人。
テーブルの四方に座る。
映画談議をしていた。
中央の灰皿はもう煙草でいっぱい。誰かがコーヒーをこぼした。
「俺はほとんどの映画を受け入れられるけど、アメリカン・グラフィティって映画だけはちーとも理解できない」
4人の中で一番インテリのリーダー格の男が言った。
「あら、偶然ね。私もそうなの」
全く疲れてないってのに、人生に疲れたような顔をした女が遠い目をして言った。
「え!?俺はあの映画大好きだぜ」
「へー、どこがいいの?理由をのべよ。100字以内で簡潔にのべよ。ただし、カメラワークだとかフィルムの質だとか技術的な評価は厳禁だ」
こいつらはいつもこうだ。残ったもう一人の女はどうやらアメリカン・グラフィティを見ていないようで、助け舟はお断りよといった顔をして煙草に火をつけた。
「えーっと・・・いや、ウルフマンとかさ、60'sとかさ、卒業前夜の大暴れとかさ・・・全部がなんか懐かしくなかった?」
「全っ然。結局田舎者のヤンキーしか理解できないのかもなー、あの映画って」
「それよりゴケミドロって最高よね」
「うん、ゴケミドロは最高。金字塔」
「・・・。」
悔しかった。泣いた。泣いた。泣き濡れた。涙の洪水にながされて。涙のサンダーロードを逆走。
誰がなんといおうとアメリカン・グラフィティはすばらしい。今でもその思いは変わらない。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
えー、最近「七人の侍」話で偶然似たような状況に陥って、
僕はずっとあの時の僕を思い出していたんだ。ハハハ(苦笑)。
あの3人は元気でやってるのだろうか?
また会いたいな。そしてテーブルを囲んで、エスカルゴでも食い散らかしながらまた映画談議をしようぜ。