アマイ・ナ

会社に来る時はいつも珍しいスイーツを手土産に持ってくる取引先の近藤さん。
会社の女の子達にとってもウケがいい。全く、ヤなやつだぜ。
いや、まてよ、これだ!と、僕は気付いた。
早速、憧れの受付嬢、美奈さんを呼び出した。
美奈さんはその天性のキレイさで、半径5m以内に近づいた全ての男が勝手にドキドキしてしまうぐらいの評判の美人受付嬢。僕には高嶺の花だ。
僕は、カフェ「爽やかな風」の1日3食限定の伝説のスイーツを美奈さんに手渡した。
甘いものに目がない美奈さんは、たいそう喜んでくれた。でもデートの誘いは丁重に断られたけどね。
それ以来、僕は毎朝、美奈さんに珍しいスイーツを贈りつづけた。
ある時はクリ蒸しヨーカン、ある時はクレーム・ブリュレ、またある時はマカロン、またある時はマーライコー・・・
とにかく世界各国のありとあらゆる甘いものを贈りつづけたのさ。
やがて美奈さんはまるで餌付けされた鯉のように、僕の姿をみると口をパクパクさせながら近寄ってくるようにまでなった。デートにこぎつけるまでもう少しだ。(つづく)