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非電車男

soulknuckle2006-02-22
電車が苦手だ。
特に困るのは中途半端に混雑している車両だ。
いつだってボクは「老人や体の不自由な人に席を譲らなければならない」という強迫観念にとらわれてしまい、電車が駅に止まる度に体の弱い老人が乗ってこないかどうかが気になって、おちおち座っていられやしない。
ある時、おばぁちゃんに席を譲ってあげようと立ち上がると、
「あら、私はまだそんなに老けてないですよ!」と、熟女の気分を大いに害してしまうという、フェミニストのボクには不本意極まりない事件があった。
だからボクは立っていることにした。もうベンチ・シートになんか絶対座ってやるもんか!
だが時は流れ、ボクの体に異変がおきはじめた。
とにかく立っていられないのだ。自分の意思とは反対に、本能とヒザがベンチ・シートを求めるのだ。
「こ、こ、これが"老い"か・・・(クワトロ)」
しょうがないから、ヘルニア持ちのフリをしてシートに座ることにした。
顔をしかめっ面に作って、腰に手をあてて、時々深いため息をつく。これでどっから見ても完全なヘルニア持ちだ。
だが、長くは続かなかった。年老いた人が乗ってくるのを見ると、どうしても席を譲ってしまうのだ。席を譲らないと、その日一日はブルーにこんがらがってしまい、精神的に非常によろしくないのである。良心との葛藤。俺の敵は俺自身の中にいた!
悩みに悩んで、バー"夕凪"のママに相談することにした。
「あら、私はたいてい目つむって寝たフリしてるか本当に寝てるかどっちかよ。これでこの問題、解決じゃないの?それより聞いて!私、隣にデブの人が座るとどうしても寄りかかりたくなっちゃうのよねー。これって寂しがりやの・・・(以下略)」
そうか、目をつむってしまえば老人は視界には入らない。バー夕凪のママはいつも鋭い。
早速実験してみた。
でも老人の出す闘気(オーラ)があまりにも強すぎて、ボクの目は無理矢理こじ開けられてしまうのだ。
だから今日からヒンズースクワットをはじめます。
夏はビニールハウスの中で、床に汗の水溜りができるまでやるんです。