読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

アワビ記念日

ひょんな事から天然の黒アワビが手に入った。
今日はこいつの酒蒸しでクイッと一杯だな、なんてニヤニヤしながらハンドル握りしめ家路についたのである。
アワビをキッチンシンクに解き放つ。
「その黒いグロい物体Xに触るな!こいつは俺がさばく!これが男の仕事だ!兄弟舟は男の遊び場だ!謎は全て解けた!」とばかりに、
アワビさばき&調理の大役を自らかってでた。
「アワビの酒蒸し」の工程No.1:まず、タワシと塩でよく洗う。
うちには便所用のタワシしかなかったので(一応、もしかしてこれでもいいかしばし熟考した結果、NGと判断)、タワシを買いに行く事になった。
ホームセンターに行くと、タワシって本当に種類がたくさんあるんだな〜なんて関心するくらいある。
30分程悩んで、柄のついた頑丈そうなタワシを選んだ。
気分はドラゴンクエストだ。勇者はタワシを手に入れた!攻撃力が3Pアップ。
アワビに塩をバッとふりかける。
生きのいい天然アワビは、まさに"キューッ"と叫んでいるかのように身悶えしてる。アワビの防御力が-2Pダウンした!
その悶絶するアワビの姿を見て、自分自身に秘めたるサディスティックな気分のスイッチがオンされた。勇者は気合が入った!
アワビを、陸上部が履いて履いて履き倒したスニーカーを洗うように、ゴシゴシとタワシで洗う。
おそらくこの工程こそが、美味しいアワビの酒蒸しを作る上で、非常に重要な工程であろう。
とにかくアワビを完全にきれいに洗いきるのだ。
アワビのビラビラした部分の裏側を丹念に丹念にキレイにしていると、なぜか若き日のあの一夜、ピンクの部屋でやたら一生懸命な自分の姿が甦ってくる。
そんなことはどうでもいい!勇者はアワビが仕掛けた幻覚を振り払った。
勇者はアワビを倒した!身を貝からひっぺがし、酒を染み込ませる。
その後、横着にも勇者は電子レンジを使った!
でも結構美味しくできた!
この味がいいネなんて、今日は私のアワビ記念日。