バーにたかるハエ

夜、久しぶりに酒場へと繰り出す。酒場のネオンサインが好きだ。それが古いネオンなら尚更いい。ピンクや青に妖しく光るネオンに引き寄せられて、まるで街灯の光に飛び込む小虫のようにフラフラとストリートを行ったり来たり。

ん?なんか映画のオープニングみたいじゃないか。俺は映画監督になった気分で、このシーンに合う音楽を考える。あ、あの曲がいいな!なんて曲だったかな・・・?えっと、確か・・・ブッカーT&MG'S!ヒップハガーだ。ダルい響きのシンセに合わせ、カメラは観客目線で飲み屋を物色する。

 

と、興奮気味にここまで考えて、それが、ミッキー・ローク主演のバーフライのオープニングと全く同じだという事に気付く。だが、バーフライの内容は、すっかり忘れてしまっている。確か、原作がチャールズ・ブコウスキーで、ブコウスキーが脚本も書いてる。おまけにブコウスキー本人も出てるときた。もう、ブコウスキーの名前しか残らねえ。

 

誰が言ったか知らないが、「全ての音は鳴らされてしまった」ってセリフ。もしかしたら、全てのシーンも、もう撮られちまっているのかもしれないな。

 

検索したら、出てきた。いい時代になったな。

 

で、エンディングも見てくれ。物語が終わった後も、再びバーを探して彷徨い歩くのさ。永遠にね。