お品書き

結婚式とかちょっと高級な料亭に行くと、コース料理が書かれた小っちゃい紙がテーブルに置いてありますよね。あれを読むのが好きです。

まあ、必ず聞いた事が無い単語が一つ二つあって、それがなんなのか、一体全体どういう食いものなのか、あれこれ想像を巡らせて待つのですよ。

かつては、「カルパッツォ」って書いてあるヤツがなんだかわからなくて、そのカルチャーとロベルト・バッジォが融合したような響きに、どんだけファンタジスタな料理が出てくるのであろうかと、期待に胸膨らませたものです。

 

先日、お品書きに「ロマネスコ」と書いてあるヤツがあり、一体これは何だろう、ワインか?はたまた深海にひっそりと暮らす魚介類か?なんて夢想していた訳です。

その正体は、ブロッコリーみたいな野菜。

 

またある日は、「プチヴェール」と書いてあるヤツがあり、一体これはなんだろう?幻のキノコみたいなやつか?はたまた魚介の希少な卵か?なんて夢想していた訳です。

その正体は、ブロッコリーみたいな野菜。

 

人生でまだ食べた事がない食材がある喜びを噛み締めつつ、そのほとんどがブロッコリーみたいな野菜である事に戦慄を覚え、僕はお品書きを小さく小さく何重にも折り畳んだ。