今夜、ハードロックカフェにて

「いや〜、先輩、遅れてスミマセン」

「遅いよ〜。もう、ビール三杯目だよ〜」

「スミマセン、道に迷っちゃって」

「またお土産?」

「そうなんです。今日はちょっと遠出して調達してきました」

「毎回、毎回、東京出張の度にエライね〜、君は」

「ハイ。家族の喜ぶ顔が見たくって。テヘへ」

「家族を愛してるんだね・・・って言うと思ったか?!気持ち悪いんじゃ!」

「え?」

「気持ち悪いんじゃ!その手土産!お前の自己満足の象徴でしかない。いわば、行き場のないお前の精子だ!」

「はあ?」

「だいたいなあ、裏原で買った絶品スイーツだかなんだか知らねぇが、田舎者がわざわざ買いに行く時点でオワコンなんだよ!」

「・・・」

「土産ってのはなあ、ド定番が一番なんだよ」

「確かに先輩、会社への土産、いつも東京バナナっすよね」

「そうよ。男は黙って、見ぃつけたっ東京バナナよ」

「あれ、確かに美味いんすけど、先輩、 大阪行っても北海道行っても土産が東京バナナなんで、会社の女の子達がザワついてますよ」

「あれはね、奴ら、バナナで俺のを連想してるんだよね」

「え?」

「で、咥える度に、俺のを咥える行為を連想してるんだよな」

「考えかた、最悪ですね」

「あ!パーソナル・ジーザスかかった!」

「いつの間にリクエストしてたんすか!って、先輩、前にヴィンス・クラークが抜けた後のデペッシュ・モードは認めねぇって熱く語ってたじゃないですか」

「俺、そんな事言ったかな?これはこれで好きだよ。見ぃつけたっ東京バナナみたいなもんじゃん。デイブ・ガーンがステージ前で腰振ると、女の子やたら喜ぶし」

「いや、先輩の東京バナナは誰も喜んでないですからね。それと、そのいちいち「見ぃつけたっ」って言うのやめてくれますか」

「え?あのちっさい〝い〝と〝つ〝の醸し出す違和感でね、パンツの中にバナナを見つけた時の感じを連想するんだよ」

「するか!」

「ほら、スティーブ・ハウで、「はうっ」って声を連想する感じだよ!」

「よくわかりません」

 

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